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実際にひとつひとつ訪れて書かれた
文学にまつわる旅の記録。
すべての章が4ページにまとめられ
イギリスの古典名作を広く浅く網羅した
いわば英国文学入門書のような仕様です。
「チップス先生の贈り物 ~英文学ゆかりの地を訪ねて~」
長井那智子著 春風者
「フランケン・シュタイン」の作者
メアリ・シェリーのお墓の写真あります!!
(写真が小さいのが残念だけど!!)
他にオスカー・ワイルドが住んでいたアパートや
ストーカー「吸血鬼ドラキュラ」の舞台となった城を訪れた話
アーサー王物語で有名なティンタジェルの様子
(かなり素敵な所のように書かれている)。
ビアトリクス・ポター著「ピーターラビットのお話」の項では思いがけなく
「ピーターの父はマクレガーさんの畑に行ってつかまり、ミートパイにされた」
という設定に言及が!
かわいらしい牧歌的な世界の中に、突如さりげなく挿入される
現実の姿、非情な食物連鎖の掟・・・
ピーターの母が「おまえのお父さんはね」と話しかけるシーンは
私にとって強烈なブラックジョークとして敬意の的。
しかし著者によると、神>>人間>>動物 と上下関係のはっきりした
キリスト教的世界観の表れではないか とのこと。
などなど、他にもたくさん。
どちらかというと偏愛家の私には
これだけ多くの作家に対して幅広い興味を抱けるというのが
なんだか不思議。
著者の長井那智子先生は、以前参加した下北沢の「森茉莉を歩く」会で
お会いした方です。
長井先生のブログはこちら⇒ 東京風便り
海外に住み、帰国して本を出版した女性作家たちは数多い。
とくにファッション関連のエッセイには多く
パリやミラノに住んで一流のファッションと美しい女性たちを見てきた経験から
服とは何か、美とは何か、雑誌にコラムを連載し
それを一冊の本にまとめる・・・といったパターン。
ファッション系列の奥様作家たちは
美学として「エレガンス」を掲げることが多いのですが
彼女の本から感じられる感性は、エレガンスというより「素朴」「純情」
めざすのはカラフルなゴシック。
好きな監督
ティム・バートン
ジョン・ウォーターズ
好きな音楽
EVANESCENCE
RIHANNA
LADY GAGA
好きな本
SF ホラー
19世紀英国小説とロシア文学
生物学
大学で美術史と油絵を学び
しばらく社会人
それからまた服飾の学校
上の写真は専門学校の時の卒業制作です